かかとの成長痛とは

踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)やシーバー病  引用

画像引用:恩賜財団済生会

膝の成長痛より、若年層(8歳~12歳くらい)に多いのが成長期のかかとの痛み。

踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)やシーバー病と呼ばれる障害です。

特徴

  • オスグッド・シュラッター病と同じく男子に多い
  • サッカーやバスケなどダッシュが多いスポーツに多い。(成長期にはげしく運動している)
  • かかとの痛みが強く、つま先で歩く子供がいます。
  • シーバー病は、片足に出る場合が多い。(両足に出現することもあります)

踵骨骨端症のイラストを見てもわかりますが、かかとには骨端軟骨があり、ちょうどアキレス腱が付着しています。はげしい運動によって骨端軟骨に付着するアキレス腱の強い引っ張る力で血流障害がおきたり、炎症がおきたりします。

シーバー病の場合、朝のほうが痛みが強いので、保護者のかたは朝の歩きかたを観察してください。

私も、「そういえば、朝はかかとが痛かった」ことを思い出しました。ふだん家では素足でしたが、スリッパを履いていました。

 

ちなみに大人でもかかとが痛くなる場合があります。

大人のかかとが痛くなる原因とは?

足底筋膜炎(そくていきんまくえん)や足底腱膜炎(そくていけんまくえん)と呼ばれる症状。足のウラにある足底筋膜はかかとから足指につながっており、付着しているかかとに痛みを感じます。

 

骨棘(こつきょく)

足底筋膜炎の悪化した状態。足底筋膜が付着しているかかと部分の骨が増殖してトゲのような突起物ができてしまいます。

骨棘のできる人は、足の回内が大きく機械的刺激が患部に多くなっている人が多いです。

かかと 回内 引用

画像引用:足の診療所

対処法

  • まずは整形外科を受診
  • 安静にする(とくに歩くだけでも痛いときは運動禁止)
  • オーバーに見えますが松葉杖を使って足を使わないように徹底する
  • もし、運動をおこなうなら、運動終了後は、アキレス腱や下腿三頭筋※1をアイシング
  • 炎症をおさえるため湿布を貼る
  • 靴のソールは厚めのタイプを選ぶか、中敷きやヒールカップを利用する※2
  • 運動するなら、コンクリートより土のグランド、土のグランドより芝生を選びかかとへの負担を減らす。
  • ふくらはぎの筋肉をマッサージしたりストレッチしたりする

※1:下腿三頭筋とは、ふくらはぎの筋肉。ヒラメ筋、腓腹筋からなる。

※2:私は綿花を入れていました。

 

腰の成長痛とは

中学生ころから高校までの期間は部活動も本格的になり、スポーツが原因で腰痛になる子供は以外と多いです。

今回お伝えしている骨端症による腰痛だと「腸骨稜骨端症:ちょうこつりょうこったんしょう」があります。

そのほかの成長期の腰痛は

  • 腰椎分離症
  • 筋筋膜性腰痛症
  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 運動不足による腰痛

 

腸骨稜骨端症:ちょうこつりょうこったんしょう

腸骨稜

イラストの赤い部分が腸骨稜。

骨盤はひとつの骨ではなく、複数の骨(寛骨:かんこつ・仙骨:せんこつ・尾骨:びこつ)からできており、寛骨の上部分が腸骨。腰に手を当てたときに触れる骨が腸骨稜です。

腸骨稜にも骨端軟骨があります。腸骨稜骨端症の痛む部位はおもに2箇所。

前部分:ねじる動作(バッティング)で痛む

内腹斜筋 外腹斜筋

画像引用:クリニカルマッサージ 医道の日本社

  • 骨盤の横側の前部分
  • 前の部分が痛む場合、ねじりの動作で痛みます。ちょうど付着する筋肉と動作で考えると内腹斜筋:(ないふくしゃきん)、外腹斜筋:(がいふくしゃきん)が関係しています。

後ろ部分:前屈(前かがみ)で痛む。後屈(腰を反らせる)で痛みが緩和する

広背筋 引用

画像引用:wikipedia

  • 骨盤の横側の後ろ部分
  • 後ろ部分が痛む場合、前屈で痛みます。背中側に付着する筋肉と動作で考えると広背筋:(こうはいきん)が関係しています。

対処法

  • まずは整形外科を受診
  • 安静にする(3週間ははげしい運動を中止する)
  • 痛みが強い場合は湿布を貼る

 

腰椎分離症:ようついぶんりしょう

腰椎分離症 引用

わかりやすく言うと、腰の骨の疲労骨折です。レントゲンではわかりにくいので、MRIでの撮影が必要です。

腰の骨(腰椎)の椎弓(ついきゅう)呼ばれる部分に負担が増えてしまい、分離した状態。

コルセットを着用して固定する必要があります。(3ヶ月くらい)早期発見で骨融合は十分可能です。

  • 12~17歳が90%以上(14歳が好発年齢)
  • 男女差4:1
  • スポーツをやっている子供に圧倒的に多く、
  • 男子なら野球が1番多く、サッカー、バスケットと続く。
  • 女子ならバレーボールが1番多く、バスケットと続く。

出典:日本腰痛会誌、成長期腰椎分離症の診断と治療
画像引用:本田整形外科クリニック

 

筋筋膜性腰痛症:きんきんまくせいようつうしょう

ギックリ腰と呼ばれる症状のひとつです。筋肉や筋肉を包む筋膜が傷つき、痛みを感じる腰痛です。

わかりやすく言うと、腰の筋肉による肉離れです。

スポーツなどにより、過剰な負担が増えた場合に発症しやすいです。

対処法

  • できるだけ楽な姿勢になり安静にしながらアイシング
  • 筋肉や筋膜だけでなく、ヘルニアになったり、分離症になっていたりするかもしれません。早急に整形外科を受診
  • 強い痛みが落ちついたら、無理のないストレッチなどでリハビリをおこなう
  • 電気治療や温熱治療、はりきゅう、マッサージと併用していくとよい

 

腰椎椎間板ヘルニア:ようついついかんばんヘルニア

椎間板ヘルニア 引用

ヘルニアとは「突出する」という意味があり、腰椎の中にある椎間板から髄核が飛び出して神経を圧迫することで、シビレや痛みを出してしまう症状。

椎間板は、骨の間に挟まる軟骨です。患者さんに説明するとき、椎間板を大福もちに例えます。そして、あんこの部分を髄核に例えます。

何かの原因によって、大福もち(椎間板)の中のあんこ(髄核)が飛び出した状態が椎間板ヘルニアです。

シビレや痛みは太もものウラや、ふくらはぎに出る場合が多いです。

画像引用:メディカルノート

対処法

  • まずは安静にする
  • 整形外科の受診
  • ヘルニアと聞くと手術が必要と思うかもしれませんが、手術をするのはまれです。痛み止めなどを利用する保存療法が多い。
  • 症状によっては、入院して安静にします。そして、神経の圧迫による炎症をおさえるため注射を打ちます。

 

運動不足による腰痛

部活をしていない女子高校生に多いタイプです。筋力不足によって腰痛が発症しています。

運動をしていないのはもちろん、間違ったダイエット方法で筋肉まで落ちてしまうので日常生活の動作でも腰痛が出てしまいます。

 

対処法

  • 運動をするクセをつけたいので部活動に入ったり、ウォーキングをしたりしましょう。
  • 食事抜きのダイエットは止めて、食事と運動のバランスを心がける。

 

肩の成長痛

野球肩 骨端線 引用

野球少年に多い肩の成長痛。

腕の骨(上腕骨)にも骨端線があります。上腕骨の骨端軟骨が傷つき炎症をおこす症状です。成長期におこるので「リトルリーガーズショルダー」や「野球肩」と呼びます。

野球をやっている子供に多く、投げすぎや、悪い投球フォームによって、投球後に肩の痛みをうったえます。

原因は使いすぎです。レントゲン撮影で肩の左右差を確認して、野球肩と診断されたら安静が必要です。

 

対処法

  • 投球の禁止。無理に投げこむと肩の変形になることもあります
  • 痛みが落ちついてきたらリハビリとして、インナーマッスルトレーニング(チューブトレーニング)などで肩周りの筋肉を強化
  • 投球再開まで3ヶ月~半年かかると言われています。焦らずリハビリを続けていくことが重要

画像引用:札幌スポーツクリニック

関連記事

https://www.enshp.com/post-9158/

 

肘の成長痛

野球肘やテニス肘と呼ばれる症状が多く、中にはパンナー病と呼ばれる症状もあります。

野球肘

野球肘 引用

外側型野球肘

上腕骨小頭離断性骨軟骨炎:じょうわんこつしょうとうりだんせいなんこつえん

12歳~15歳ころの男子に多く、繰り返しおこなうピッチングによる外反ストレスが上腕骨小頭に増えてしまい、骨軟骨の変性から壊死していく。

※外反(外にねじる。カーブを投げる感じ)

肘を曲げるときの運動時痛と関節の可動制限。症状が悪化していくと、骨軟骨から遊離したもの(通称:関節ねずみ)が、引っかかりやロッキングをおこし、関節内で炎症(滑膜炎)をおこす場合がある野球肘です。

※「炎」と名付けられていますが、炎症性の疾患ではない。

外側型野球肘の対処法

  • 投球の禁止(半年から1年)
  • 再発や症状が進行している場合、手術をおこなう場合あり
  • 手術から全力投球まで約6ヶ月程度

内側型野球肘

外側型と同じく、ピッチングによる外反ストレスにより、上腕骨内上顆炎(肘の内側にある突起)にけん引力が増加する野球肘です。

  • 内側側副靭帯損傷
  • 回内・屈筋群筋筋膜炎
  • 内側の成長線の障害(内側上顆骨端核障害)

おもにこの3つの障害が起こります。(最悪の場合、裂離(れつり)骨折)

内側型野球肘の対処法

  • 投球の禁止
  • 手首を動かす筋肉のトレーニング
  • 回内筋のトレーニング
  • プロなどの場合、手首の腱を移植する再建術がおこなわれます。

野球強国、ドミニカ共和国はおどろくほど野球肘が少ない

毎日新聞デジタル版に興味深い記事がありました。

5カ所の地区でエコー検査機器を使って小学生から高校生の選手約140人を調査。その結果、肘の外側の骨と軟骨がぶつかって破壊される離断性骨軟骨炎の発症率は0%だった。慶友整形外科病院の検診で発見されるのは3%。日本の同世代の発症率は2~8%とされている。

 さらに、内側の靱帯(じんたい)が引っ張られて骨の一部がはがれる裂離(れつり)骨折の発症率は、同病院で35%、日本では30~50%とされるのに対し、ドミニカは15%だった。日本では約半数近くの小学生が肘の痛みを経験しており、世界的にも異常な数値だという。

調査をおこなったのは慶友整形外科病院(群馬県館林市)スポーツ医学センター長の古島弘三先生。ドミニカ共和国を訪れて、子供達に肘のエコー検査をおこないました。

外側型の野球肘:離断性骨軟骨炎の発症率

  • ドミニカ共和国:0%
  • 日本:2~8%

内側型の野球肘:裂離(れつり)骨折の発症率

  • ドミニカ共和国:15%
  • 日本:30~50%

日本整形外科学会などによる16年度の調査だと、

日本の中学生の練習日数

  • 週に6~7日:7割以上
  • 土日の練習時間7時間以上:3割以上

ドミニカの小中学生の練習日数

  • 週5日ほど
  • 1日の練習時間:3時間に満たない

ドミニカ共和国では、子供たちが好きなバッティングが中心の練習で、投球数も日本に比べて少ないです。

画像・文引用:毎日新聞

日本の少年野球チームが、「世界大会で優勝!」というニュースをテレビでよくみます。日本の若年層は、野球に限らず他のスポーツもかなり強いです。

これは、楽しむスポーツが、勝つためのスポーツになっているからでは?

長時間の練習も、集中力の低下した状態になるので、ケガのリスクが高くなります。

さて、いっぽう大人たちはどうでしょうか? 野球の練習と同じで長時間の勤務が当たり前。日本人の労働生産性が現状をあらわしています。2016年の統計によると、日本の労働生産性は、OECD加盟34カ国中22位です。主要7カ国では、1994年から22年間連続最下位。

時間あたりの労働生産性

  • 日本:42.1
  • アメリカ:68.3

アメリカは日本より、1.6倍も生産性が高いのです。

子供たちは、大人の言うことを信じて行動します。子供のスポーツ障害は、大人たちのパラダイムシフト(意識の改革)からはじめないとダメかもしれません。

テニス肘

テニス肘

テニス肘と言っても障害箇所で原因が違ってきます。

  • 外側型障害 バックハンドで痛みやすい
  • 内側型障害 フォアハンドで痛みやすい
  • 後方障害  サーブで痛みやすい

テニス肘は外側型障害が多い。肘関節の外側の隆起(上腕骨外側上顆)に痛みが出る。

ぞうきんを絞ったり、ドアノブをねじったりする動作で痛みが出る。大人の場合、パソコンでの入力作業が多い人も痛みやすい。

テニス肘の対処法

  • 安静
  • 湿布や塗り薬
  • 肘用サポーター(エルボーバンド)の使用
  • 症状が改善しない場合、手術をおこなう場合もあり。

※他院でよくならなかった患者さんの場合、首からの影響を除去すると改善するかたが多いです。

出典:慶應義塾大学

パンナー病

ひざやかかとと同じく、肘も「上腕骨小頭:じょうわんこつしょうとう」と呼ばれる箇所に成長軟骨があります。

肘の栄養血管に障害が出て、血流が途絶えることによって患部が壊死するものをパンナー病と言います。かなり珍しい症状です。

レントゲン撮影で確認でき、肘が痛く、動きに制限が出てきます。とくに野球をやっていなくても痛む場合があり原因が不明です。

パンナー病は、年齢的には、10歳以下が多いと言われています。

※一般的な野球肘(上腕骨小頭離断性骨軟骨炎)は、12歳~15歳。

野球肘やテニス肘と同じように痛みますが、別物なので整形外科で鑑別診断が必要です。上腕骨小頭の修復には約1年~3年、予後良好。

珍しい障害なので、野球少年だと、野球肘と勘違いされる場合もあるので注意が必要です。

 

成長痛って片足だけでも起こります

左右の骨の成長が違うわけではありません。両方とも成長しているのですが、足の場合、日常での立ちかたのクセや使う頻度の違いによって成長痛が片足だけか、それとも両足に痛みが出るか違ってきます。

私は右足だけでした。

私は、中学のときはサッカー部に所属。利き足が左だったので右足を軸にすることが多かったのでしょう。

あと、ほとんど言われていませんが、股関節の内外旋(足を開くか閉じているか)で筋肉の緊張が違っています。

内股 内旋肢

股関節が内旋していると成長痛に限らず、ケガのリスクがあがります。施術のときは、股関節の調整を必ずおこなっています。

 

股関節の成長痛

実は、私が中学生のとき1番悩まされたのが股関節の痛みです。右膝だけ成長痛になったのですが、それと同時に右の股関節が痛くてたまりませんでした。

休息すると治っていたので、病院は行ってなかったです……。では、成長期に股関節が痛むのはどういう原因があるのでしょうか。

大腿骨頭すべり症:だいたいこっとうすべりしょう

大腿骨とは太ももの骨。ちょうど股関節のところで骨がずれる状態です。

国内ではまれな症状です。

  • 10歳~13歳ころに多く、男子が圧倒的に多い(女子の3~6倍)とくに肥満傾向の男子。
  • 外傷型(急性)と徐々に悪くなる(慢性型)症状にわけられます。大腿骨の成長軟骨での損傷ですが、手術になることが多いようです。

安静にしたら落ちつくとしても、一度は整形外科を受診されたほうがよいですね。

出典:加古川医師会

単純性股関節炎:たんじゅんせいこかんせつえん

股関節(足の付け根)から膝周辺までの痛み。歩ける程度から歩けないものまで差が大きい。

  • 急に痛みを訴える。原因は不明で、一過性の予後良好な股関節の炎症。
  • 就学前後の男子に多い。
  • 熱などはなく、数日~数週間の安静で改善されます。繰り返す場合もあるので、そのときは検査が必要です。

ペルテス病

成長期の大腿骨骨端部の血流障害によって、変形や成長障害がおこる病気。

  • 膝から股関節まで痛くなる場合あり。歩行異常をしめす場合あり。
  • 男子に多く、2歳~13歳、とくに6歳、7歳が多い。治療期間は長くなることが多く、装具をつける必要があります。

小学生時代の友人にもペルテス病で装具をつけている子がいました。どうしても目立つので、周囲の理解やサポートが必要になります。

 

その他、成長期に考えられる股関節のスポーツ障害は、

弾発股

股関節の屈曲・進展(曲げ伸ばし)のときに、股関節に引っかかる感じや雑音を感じます。太もも横の腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)が大転子部を乗り越えるときに、弾力的に前方に滑動するときにおきます。

「股関節が外れる」と症状をうったえる人もいます。

 

成長期の腹痛

運動器系の障害ではありませんが、以外と多いのが成長期の腹痛です。大人と違って心理的な要因も大きいです。

「お腹が痛い」と言って、保健室にいく子供が多くいると聞きます。

ストレス性で多いのは、「過敏性腸症候群:かびんせいちょうしょうこうぐん」IBSです。大人でも多く、はりきゅう治療で来院されるかたも多いです。

急にお腹が痛くなり、下痢や便秘になる症状です。

症 状 考えられる病気 消化管の状態
おなかの痛み おう吐(はく) 胃炎(いえん) 胃の粘膜に炎症がおきている。
腹痛・腹部のはり 下痢・便秘 過敏性腸(カビンセイチョウ)症候群 ストレスにより腸の運動が極端になる
痛みをともなう水のような便 下痢(ウイルスや細菌・食あたり等
原因はいろいろ)
激しいぜん動運動のために、水分 が吸収されない。
おなかのはりや違和感がある 便通がない 便秘(べんぴ)(食生活が大きく関 係する) 腸のぜん動運動がおこらず、腸に 便がたまっている。
慢性的な下痢、腹痛。便に血が混 じる。発熱、体重がへる。関節が 痛む。口内炎ができる クローン病 狭窄(すぼまって狭くなる)や潰 瘍(傷やできもの)が小腸や大腸 におきている。
突然おこる下痢・発熱・おう吐 下腹部の痛み 急性腸炎 腸の粘膜に一時的に炎症がおきて いる。
下腹部のはり、違和感・痛み 生理痛 子宮の内膜がはがれる。 ホルモン分泌の影響で痛む。

その他の腹痛として、

精巣捻転:せいそうねんてん

男の子特有の腹痛です。

とある日の早朝、小学校5年生の男の子が、母親に付き添われ、救急外来を受診しました。腹痛をうったえ嘔吐(おうと)したということです。小児科医が対応し、「特に問題はない」と一度は帰宅しましたが、痛みは続き苦しそうです。昼頃に、母親が救急車を要請、再度受診しました。

この男の子の場合は、超音波検査や、年齢から、精巣捻転と診断されました。

思春期前後の男性には精巣捻転が起こる場合があります。腹痛や嘔吐など消化器症状があるために胃腸の病気と間違えがちで、注意が必要であると改めて感じました。また、若い男の子は自分の陰のうが痛くても恥ずかしくてはっきり言えない場合もあります。

引用:ヨミドクター

多感な時期の男子だと、恥ずかしくて本当のことを言えない子供もいます。親御さんは、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。

まとめ

成長痛とは、ひざやかかとなど関節の痛みだけではないとわかりました。

成長期におこりやすい骨端症(こったんしょう)

ひざやかかとなど、骨端軟骨部の痛み

 

幼少期(2~6歳)の子供が日中遊びすぎて夜に痛みを訴える

筋肉疲労に対する表現がわからず「痛み」として伝える。または、「ママにかまってほしい」「人間関係のストレス」による心因性なもの。

 

いづれにしても、「成長痛は成長期だから当然。いつかは治る」と放置せずに早め早めの対応が必要です。

とくに骨端症の場合、痛みという体からのシグナルが出ています。安静が1番の薬です。

今、目の前の大会が重要かもしれませんが、大人になってからもスポーツを楽しむためには休む勇気を持つことが大切です。

上手に伝えることが親・大人としての役目だと思います。

 

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画像引用:千葉県医師会健康スポーツ医学研究委員会
画像引用:読売新聞の医療・健康・介護サイト「ヨミドクター」
出典:西新宿整形外科クリニック運営ポジビリ
出典:芳村整形外科医院
画像引用:日本整形外科学会
画像引用:ZAMST
画像引用:恩賜財団済生会
画像引用:足の診療所
出典:日本腰痛会誌、成長期腰椎分離症の診断と治療
画像引用:本田整形外科クリニック
画像引用:メディカルノート
画像引用:札幌スポーツクリニック
画像・文引用:毎日新聞
出典:慶應義塾大学
出典:加古川医師会
引用:ヨミドクター

 

 

 

 

 

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