サッカー JリーグJ 1の鹿島アントラーズに所属するFW鈴木優磨選手が2019年2月20日の練習中に、右ハムストリング筋損傷で全治2ヶ月と26日に発表されました。
鹿島アントラーズファンの方はご存知だと思いますが、鈴木選手は2018年12月5日の天皇杯準決勝浦和レッズ戦で、同じ右ハムストリング筋損傷でこの時も約2ヶ月を要する重傷と診断されて、長いリハビリ期間を終えてやっと練習に復帰したばかりでした。
去年は日本代表にも初めて選ばれていましたが、ACLアジアチャンピオンシップ決勝第2戦「ペルセポリス」戦で、前半に右の足首を捻挫して全治約2週間の診断を受けて、日本代表を辞退していることもありとても心配です。
同じ右足ということもあり、足首の影響から太ももの裏にある右ハムストリングに負担が出ていた可能性もあります。
東洋医学の経絡というツボのルートの考えや、アナトミートレインという筋肉(筋膜)のつながりで考えると、大いに関係ありです。
ハムストリング筋とは
太ももの裏にある筋肉で、「ハムストリング筋」や「ハムストリング」と呼ばれる筋肉です。
実はひとつの筋肉ではなく、
- 大腿二頭筋
- 半腱様筋
- 半膜様筋
3つの筋肉から構成されています。
椅子に座ったときにあたる骨盤の骨を「坐骨結節:ざこつけっせつ」と言いますが、この坐骨結節からスタートしてスネの骨「脛骨:けいこつ」の膝の裏辺りにひっつきます。
筋肉の働きとしては、
- 股関節を伸ばす
- 膝を曲げる動作
など、立ったり、走ったりという動作でとても重要な役割を担っています。
今回の鈴木優磨選手も、去年ハムストリング筋を損傷しており一般的には「肉離れ」と呼ばれる症状です。
ハムストリングス筋が肉離れを起こす原因
ハムストリングス筋は太ももの裏側にあり、太ももの前にある大腿四頭筋と一緒に、膝を曲げたり伸ばしたりの動きをおこないます。
前面と後面のバランスが悪くなると、太もも裏のハムストリングを損傷しやすくなります。
またダッシュなので急激に筋肉を伸ばしたり、膝を伸ばす動作が多いときに肉離れを起こしやすいのです。
鈴木優磨選手も右ハムストリング筋損傷でリハビリをおこなっていたので、ちょうど練習に復帰したばかりですが、一度肉離れを起こすとそこに小さな傷ができるので筋肉の柔軟性が落ちてしまいます。
人によっては、しこり(瘢痕化)してしまう場合も。
そう考えると 同じ右足なので心配です。
鈴木優馬選手の右ハムストリング筋損傷の重傷度は
画像引用:http://jossm.or.jp/series/flie/005.pdf
整形外科的に肉離れは症状別に3段階にわけられます。
- TYPE 1出血所見のみが認められる。全治は1週間から2週間
- TYPE 2筋腱移行部の損傷。全治は1ヶ月から3ヶ月(平均6週間)
- TYPE 3筋腱付着部などの断裂。手術による修復検討
鈴木優磨選手のハムストリングの症状はTYPE 2にわけられると思います。
鈴木優磨選手のハムストリング損傷の診断は?
- レントゲンで骨折の有無
- エコー(超音波)検査や、MRIで筋肉の損傷状態
を診断しているはずです。
手術になってしまうと競技復帰まで相当な時間がかかってしまいますが、そこまでではないということでしょうね。
ハムストリングを損傷したときの治療法とリハビリについて
ハムストリングなど筋肉や鍵などを損傷した場合は、最初の3日間程はRICE処理というのをおこないます。
痛めた箇所は中で出血が起こってる場合がほとんどなので、損傷を広げないために安静にして炎症を引かする必要があります。
ライス処理
- R……Rest=スポーツ活動の停止
- I……Ice=患部の冷却
- C……Compression=患部の圧迫
- E……Elevation=患部の挙上
をおこないます。
炎症が落ち着いてくれば リハビリをおこなっていきます。
この時期は、指で押したらまだ圧痛があったり、ストレッチをしようとすると痛みがあったり、力を入れたときに痛みがあったりします。
損傷した箇所は筋肉が繋がろうとしているので、無理のない程度で運動やマッサージ・電気をかけたり・温めたりなどの物理療法をおこなっていきます。
さらに怪我をしていない箇所の筋肉トレーニングも併せておこないます。
鍼灸治療だと、鍼+電気というのがポピュラーです。
復帰するとしても5月くらいになるかもしれません。2019年シーズンは始まったばかりですが、一番辛いのは本人だと思います。まだ22歳の若さ。焦らずに頑張って欲しいと思っています。